脳のエネルギー切れを活用して簡単に客単価を上げる方法

    From:西田貴大(香川県のマーケティングコンサルタント)

    スーパーのレジ付近に
    低価格の商品が置いてある理由

    突然ですが・・・

    スーパーマーケットのレジの近くに
    ガムとかちょっとした低価格の商品が
    置いてあるじゃないですか?

    あれって
    なんで置いてあると思います?

    購入への抵抗が少ないタイミングでの
    クロスセルで平均客単価を上げる

    まぁ、結論から言うと・・・

    あれは、財布を開くという
    一番購入の抵抗が少ないタイミングで
    商品を見せて、
    ついで買いしてもらうことにより

    平均購買単価を上げるために
    置いてあるわけなんですが・・・

    先日、読んだ
    『スタンフォードでいちばん人気の授業』
    という本で

    まったく違ったアプローチで
    解説されていたのが
    結構、面白かったので
    今回はそれをシェアしようと思います。

    では、本に書かれていたアプローチは
    どんなものだったのかというと・・・

    ズバリ
    『決断疲れ』
    です。

    正しい判断ができなくなる決断疲れ

    決断疲れとは・・・

    人間は数多くの決断を下していくと、精神が疲弊し、
    決断を放棄するか、質の低い決断をしてしまう

    佐藤智恵 著『スタンフォードでいちばん人気の授業』 より引用

    というやつなんですが・・・

    レジの近くの商品を買ってしまうのも
    この決断疲れの結果なのだとか

    レジ付近でついで買いしてしまう理由

    どういうことか?というと・・・

    レジというのは
    店内でさんざんどれを買うか迷って、
    決断した後に来る場所なので

    その近くに商品を置いておけば
    お客さんが衝動買いしやすくなる

    という仕組みになっているわけなんです。

    いや~これは、やられましたね
    (といっても僕、あれ買うことないんですが(笑))

    決断疲れに関する実験

    他にもこの決断疲れについて
    スタンフォード大学の
    ジョナサン・レバーブ准教授が

    ドイツの新車販売店で
    750人の顧客を対象に行った実験が
    非常に興味深いものだったので紹介します。

    一応、先に説明しておくと

    どうやらドイツでは
    新車を購入する際に、
    事前にカスタムオーダーするのが
    一般的みたいです。

    なので、この実験・・・
    日本人にとっては、異常ですが・・・

    ドイツでは
    おそらく異常なことではないと思われます。
    (異国の文化なので、はっきり分かりません・・・)

    実験の内容と結果

    顧客は次の選択肢の中から
    それぞれ1つを選ばなくてはならない

    ・56種類の内装色

    ・26種類の外装色

    ・25種類のエンジンとギアボックスの組み合わせ

    ・13種類のホイールリムとタイヤの組み合わせ

    ・10種類のハンドル

    ・6種類のバックミラー

    ・4種類の内装スタイル

    ・4種類の変速ノブ

    准教授らは750人を
    2つのグループに分けて

    それぞれのグループの人たちが
    新車の装備を
    どのように選択していくのか?
    というのを調べました。

    ・昇順グループ:56種類の内装色から56、26、25・・・・・・4と降順で選択
    ・昇順グループ:4種類の変則ノブから4、4、6・・・・・・56と昇順で選択

    佐藤智恵 著『スタンフォードでいちばん人気の授業』 より引用

    で、その結果はというと・・・

    56種類の方からスタートした降順グループは、
    26、25と進むにつれ、
    次第に自分で選ぶことを
    放棄するようになった

    「もうデフォルト(標準設定)でいいです」と

    結構、早い段階で
    決断するのをやめてしまった

    佐藤智恵 著『スタンフォードでいちばん人気の授業』 より引用

    というのです。

    一方、昇順グループはというと・・・
    降順グループよりも多くのカテゴリーを
    自分で選択しました。

    佐藤智恵 著『スタンフォードでいちばん人気の授業』 より引用

    この実験が証明したのは、
    人間が決断できるエネルギーには
    限界があるということ

    1つ決断するごとに
    エネルギーが減っていき

    エネルギーが空になると、
    「もうどうにでもなれ」と
    決断そのものを放棄してしまうんです。

    そして、「決断疲れ」に陥ると
    お金の感覚もマヒしてしまい

    最初は「値段と質」の両方を
    考慮しながら選んでいくことができますが・・・

    疲れていくにつれて
    「ちょっと高くてもいいからこの決断する作業から解放されたい」
    という気持ちになる

    レバーブ准教授らの調査でも
    何度も選択を重ねた人は、

    仮に次の選択肢が4つしかなくても
    「もう何でもいいです」となり、
    薦められるままに高いオプションを
    買ってしまった

    佐藤智恵 著『スタンフォードでいちばん人気の授業』 より引用

    と、言うお話でした。
    (なんと、安く買った人との差は
    18万円もあったとか)

    決断疲れを起こしているタイミングで
    セールスされると抵抗できない

    このように
    決断疲れを起こしているタイミングで

    オススメ商品を案内されると
    消費者は「もうそれでいいです」
    という可能性が高いので

    テレビショッピングも
    決断疲れで判断力が落ちた
    深夜にたくさん放送されている
    というわけなんです。
    (もちろん、広告枠が安いというのもあります)

    決断疲れの交渉での使い方

    このように
    商品を売る場合に、決断疲れは
    結構、使われているわけなんですが・・・

    他には、
    難しい交渉事などを行う際に
    うまく活用すれば
    結構、効果を発揮するのでは?
    と思います。

    やり方としては
    決断疲れを起こしている夕方に会議を開いたり

    小さな決断をいくつかしてもらった後、
    最後に、自分がどうしても通したい要求を持ってくる

    みたいな感じですね。

    決断疲れをどう使うにせよ
    使う側のマインドが重要!

    売る場合と交渉
    どちらに使うにせよ

    こういったテクニックは
    しっかりとした倫理観を持って

    自分の利益のために使うのではなく
    相手を助けるために使うという
    在り方の部分が重要になってきますね。

    本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

    西田貴大

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