From:西田貴大
以前、日本一のマーケッターと言われる神田昌典さんのセミナーに参加したときのこと。
その時の主なテーマは、「これからの時代、空間的な距離がなくなり、会社という組織の枠組みが消えてワークシェアやコミュニティの時代になる」という予測でした。
数年経った今、まさにその予測通りになっていますよね。 社員全員がオフィスを持たずにフルリモートで働く企業も、今ではすっかり当たり前になりました。
たとえば、最近仲良くさせてもらってて、数々の有名企業をコンサルティングしている山本琢磨さんの会社『オレコン』(※「オレの人生のコントロールを取り戻す」の略らしい。素晴らしいネーミングですね!)も、オフィスを捨ててフルリモートでやっており、好きな場所で好きな時間に働くというスタイルをとっています。
GoogleやAmazonも導入する目標設定の手法『OKR』

さて、ここからがセミナーで学んだ本題です。 この日、僕が一番学びになったのが、GoogleやAmazonといった世界的な企業も取り入れている『OKR』という目標設定の手法と、『10X(テンエックス=10倍)』の思考法です。
OKRとは、以下の2つの要素を組み合わせたものです。
- O(Objective:目標): チームがワクワクするような、大きなビジョン
- KR(Key Results:主要な結果): その目標の達成度を測るための、現実的な数値
コツは、まず人を惹きつける「大きなビジョン(O)」を掲げ、そこに「現実的に達成できそうな数値(KR)」を組み合わせること。
そして非常に重要なポイントが、「人事評価(給料)と連動させてはいけない」ということです。 なぜなら、給料と連動させてしまうと、社員は自分が確実に達成できる「低い目標」しか設定しなくなり、ビジネスが成長しなくなるからです。
【具体例】スモールビジネスのOKRはこう書く!
「大きなビジョン」と「現実的な数値」と言われてもピンとこない方のために、スモールビジネスの具体的な設定例を一つあげておきます。
- O(目標): 「地域で一番、お客さんから愛され、紹介が絶えないお店になる!」(※ワクワクする定性的なビジョン)
- KR(結果)1: 「既存のお客さんからの紹介経由の来店を月に30件にする」
- KR(結果)2: 「Googleマップの口コミ(星4以上)を月に15件獲得する」
このように、O(目標)には「お金(売上)」のことは書かず、チームが盛り上がる理想の姿を掲げ、それを達成できたかどうかを測るための具体的な数字をKRに設定するのが正しいOKRの書き方です。
100%達成してはダメ。「10X(10倍)」が構造を変える
さらに、このOKRで目標を設定するときの絶対的なルールが2つあります。
① 100%達成してはダメ(それでは目標が低すぎる) ② 60%の達成を目指す
ここを意識して、実際にあなたの目標を設定してみましょう。 あなたのビジネスに関して、主要な結果を数字で挙げるとどんな目標になりますか? 少し考えてみてください。
……はい。それができたら次は、「その目標の数値を10倍(10X)」にしてください! それがあなたの本当の目標です。 (※100%達成しちゃダメなルールなので、「うわ〜絶対無理!」と絶望しないでくださいね 笑)
なぜ、あえて10倍にするのか? 売上をあげるために「1.2倍」の目標を立てたなら、「今のやり方のまま、もう少し労働時間を増やして頑張ろう」と考えてしまいます。
しかし「10倍」となると、1人の力(今のやり方の延長線上)では絶対に達成できません。 すると脳は強制的に、「自分一人で働く労働型のモデルを捨てて、誰か強力なパートナーと組む(他力を使う)構造に変えなければいけない」というマインドに切り替わるのです。これが10Xの本当の目的です。
【具体例】1.2倍の労働と、10倍(10X)の構造の違い
たとえば、あなたが現在「年商1000万円」のビジネスをしているとします。 これを「1.2倍(1200万円)」にする目標を立てたら、どうするでしょうか? おそらく、「ブログの更新頻度をあげる」「営業の件数を1日5件増やす」「睡眠時間を削る」といった、今の延長線上にある『気合と根性の労働』でカバーしようとするはずです。
では、目標を「10倍(1億円)」に設定したらどうなるか? 自分が休まず24時間働いても、絶対に物理的に不可能です。すると脳は強制的に、以下のような『構造の転換』を考え始めます。
- 「自分一人でやるのをやめよう(他人の力を借りよう)」
- 「今の10倍の単価で買ってくれるお客さんは、どこにいる?」
- 「すでに自分の見込み客を大量に抱えている他社と、提携(ジョイントベンチャー)できないか?」
- 「一度作れば自動で売れ続けるデジタルコンテンツにできないか?」
1.2倍の目標は、あなたを忙しい労働地獄に縛り付けます。 しかし10倍のバグった目標(10X)は、あなたから労働を奪い、ビジネスの『構造』を根本から変える強烈なきっかけになるのです。
10X目標を達成するための「66日間の習慣化」ルール

それでは最後に、そのバグったような10倍の目標に少しずつ近づくための「習慣化」のお話をします。
そもそも、人間の日常の行動の40%は、無意識に行われている習慣です。 気合や根性に頼るのではなく、目標に近づく行動を「無意識の習慣」にしてしまえば、脳が疲れることなく自動的に達成へと近づいていきます。
では、どうやって習慣化するのか? それは、「労力をまったく必要としないレベルの小さな作業を、66日間続けること」です。 (※これまで習慣化には21日と言われていましたが、最新の研究では66日が必要だと分かっています)
たとえば「筋トレ」を習慣にしたい場合。 いきなり腕立て伏せ10回をやろうとすると絶対に続きません。だから、労力を必要としない「1日3回」だけを、意地でも66日間続けるのです。 そうすれば66日後には完全に習慣になっているので、そこから回数を増やしても苦なく続けていけます。
(ちなみに、本格的にウェイトトレーニングをやっている僕から言わせてもらうと、毎日同じ部位の筋トレをするのは筋肉が回復しないので絶対に間違っているのですが……まぁ、例え話なので野暮な話はおいておきます 笑)
ビジネスに置き換えるなら、「毎日ブログを3000文字書く」という目標は気合が必要なので絶対に続きません。 そうではなく、「毎日、パソコンを開いてブログの管理画面にログインするだけ」あるいは「タイトルを1行だけ書く」という、労力ゼロの行動をまずは66日間続けるのです。
バグったような10倍(10X)の目標も、最終的にそれを支えるのは、気合の要らない「無意識レベルの小さな習慣」の積み重ねだということです。
おわりに
さて、あなたが『OKR』で定めた10倍の目標と、その達成のために習慣化する小さな行動は何ですか?
「あなたの10X目標に近づくためにできる日々の習慣は、どんなものがありますか?」
ぜひ、時間を取って考えて、今日から実践してみてくださいね!
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
西田貴大
P.S. 自分でもなぜかよくわからないのですが、まだ発売前の新刊(サイン入り)を、パラパラっとめくっただけで買ってしまいました……。
「〇部限定」という限定性に惹かれたのか? はたまた、「発売前の本が買える」という希少性や優越感に惹かれたのか?
自分がこの本をなぜ買ってしまったのか?(どんな心理トリガーが働いたのか?)は、マーケッターとしてちょっと分析してみる価値がありそうです。
P.P.S. 本文でもお伝えした通り、ビジネスの売上を大きくあげる(10倍にする)ためには、今のやり方の延長線上にある「気合と根性の労働」を捨て、ビジネスの構造そのものを根底から変える必要があります。
しかし、自分一人でビジネスをしていると、思い込みが邪魔をして「どこを変えれば10倍になるのか(次のステージに行けるのか)」という本当の課題がなかなか見えません。
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いくつかの質問に直感で答えていくだけで、あなたが今すぐ対処すべき本当の課題と、労働地獄から抜け出して利益を最大化する「強固な構造」の作り方が見えてくるはずです。
今の延長線上の労働はもう終わりにして、本当に価値のある仕組み作りに取り掛かりましょう。
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