From:西田貴大
最近、大ヒットしているサッカーアニメ『ブルーロック』を観ました。 知り合いの経営者から「ビジネスの組織論として見ても面白いですよ」と勧められていたこともあり、一気に視聴してみたのですが……。
うん、たしかにこれは面白い!
僕が面白いと感じたのは、単なるスポーツの熱血ストーリーとしてではなく、「どうすれば平凡な人間から、世界トップレベルの圧倒的な才能(エゴ)を引き出すことができるのか?」という、強烈な人材育成の『構造』が描かれていたからです。
今回は、このブルーロックの特殊な環境設定と、僕の師匠である世界トップクラスのセールスコンサルタント、ブレア・シンガーが提唱する「才能を開花させるトレーニング法」の共通点について、ビジネスの視点からお話しします。
※ブレア・シンガーを知らない方のために説明すると、金持ち父さん貧乏父さんで有名なロバート・キヨサキの会社であるリッチダッドカンパニーにはリッチダッドアドバイザーという専門家集団が居るのですが、ブレアはその中の一人であり、プレゼンテーションとセールスの世界一のトレーナーです(彼はロバート・キヨサキのセールスの師匠でもあります)。
日本代表の組織論を全否定した『ブルーロック』とは?

まずは、作品のあらすじを簡単にご説明します。
「ブルーロック」とは、世界に通用する絶対的なエースストライカーを育成するために作られた、巨大な監獄のような施設の名前です。(※余談ですが、監獄ならロックではなくジェイルの方が正しい気がしますが…笑)
物語の根底にあるのは、「日本のサッカーには、圧倒的なエゴ(自己中心性)を持ったストライカーが決定的に足りない」という強烈なアンチテーゼです。
「自分がゴールを決めるためなら、チームがどうなろうと知ったことか!」と言い放つような(メキシコオリンピックで銅メダルに輝いた日本の歴代最強FWの釜本邦茂さんはサッカー番組のインタビューを見る限りこのタイプでしたね)、ゴールに対する異常な飢えや執着。ワールドカップでベスト16に行ったくらいで満足して皆で喜んでいるような「生ぬるい仲良し環境」では、世界一になんて絶対にたどり着けない。
そう考えた頭がいいけどちょっとイカレた指導者が、全国から才能ある高校生FW(フォワード)を300人集め、ブルーロックに監禁します。 そして、「ここで脱落した者は、今後一生、日本代表に選ばれる権利を失う」という、夢と人生を懸けたデスゲーム(過酷な課題)を行わせるのです。
才能を覚醒させる「極限のプレッシャー」と「掛け算」

彼らに与えられる課題は、今の自分の実力では絶対にクリアできないものばかりです。 生き残る(夢を叶える)ためには、課題をこなしながらその場で限界を突破し、超スピードで成長し続けるしかありません。
ここで面白いのが、ただ単に個人のエゴを出すだけでは、チームスポーツであるサッカーでは勝てない(点数が取れない)という点です。
「どうすれば、自分のエゴ(強み)と、チームメイトのエゴを掛け合わせてゴールを奪えるのか?」
極限のプレッシャーの中、彼らは自分の隠れた才能を見つけ出し、他人の才能とうまく掛け合わせることで、物凄い速度で覚醒していきます。 「ピンチ ➔ 覚醒 ➔ 相手も覚醒 ➔ さらにピンチ ➔ 新たな覚醒」という連鎖が起こり、平凡だった選手たちが次々とバケモノのようなストライカーへと進化していくのです。
プレッシャーが人を「ダイヤモンド」に変える物理法則

さて、ここからがビジネスのお話です。
実は僕、このブルーロックの過酷な環境を見ていて、ものすごく身に覚えがありました。 というのも、僕が学んだブレア・シンガー先生のビジネストレーニングが、まさにこれと全く同じ環境(構造)だったからです。
ブレア流のセミナーでは、外部から完全に守られた安全な環境の中で、参加者にものすごいプレッシャー(負荷)をかけます。そして、今の自分では到底クリアできないようなハードなワークに挑戦させ、その人が本来持っている「天才性」を強制的に引き出します。 (事実、僕自身も「自分はセールスが得意ではない」と思い込んでいたのですが、その過酷な環境下で才能を引き出され、ものすごく売れるようになった一人です)
なぜ、こんなハードな環境が自己成長を促すのでしょうか? それは、トップレベルの才能が開花する過程は、物理学における「ダイヤモンドができるプロセス」と全く同じだからです。
朽ちた木の枝(ただの炭素)が、地中深くで強烈な圧力と熱(プレッシャー)にさらされ、その極限状態に耐え抜いたものだけが、圧倒的な強さと輝きを持つ「ダイヤモンド」に変わります。
生ぬるい環境からは、決してダイヤモンドは生まれないのです。
組織が崩壊しないための「ガス抜き(コーチング)」

しかし、ここで一つ大きな問題があります。 強烈なプレッシャーをかけるだけでは、ほとんどの炭素(人間)はダイヤモンドになる前に耐えきれず、エネルギーが爆発して砕け散ってしまう(心が折れて辞めてしまう)のです。
ブルーロックのように「脱落者は切り捨てる」というデスゲームならそれでもいいですが、実際の会社の組織でそれをやれば、ただのブラック企業として一瞬で崩壊します。
そこで絶対に必要になるのが、「コーチング(ガス抜き)」という機能です。
ブレア流のトレーニングでは、プレッシャーに耐えきれず感情が爆発しそうになっている生徒を放置しません。プロのコーチがしっかりと状態を見極め、適切なコーチングを行うことで、溜まった恐怖やストレスの「ガス抜き」をします。
厳しい負荷をかけつつも、すべてを吐き出せる安全な環境と信頼関係(コーチング)を用意する。 この「プレッシャー」と「ガス抜き」の絶妙なバランス構造によって、ほぼすべての原石が砕け散ることなく、才能を開花させてダイヤモンドになることができるのです。
「プレッシャー」と「パワハラ」の決定的な違い
今の時代、「部下にプレッシャーをかける」と聞くと、「それってパワハラにならないか?」と心配になる経営者の方も多いと思います。
結論から言うと、プレッシャーとパワハラはまったくの別物です。 その違いは、「心理的安全性(何を言っても否定されない、守られた環境)」があるかどうか、これに尽きます。
上司との信頼関係がなく、失敗したら怒鳴られ、自分の弱音を吐き出せない(ガス抜きができない)環境で与えられる重圧。これが「パワハラ」であり、人を壊すだけのブラック企業です。
一方で、失敗しても絶対に人間性を否定されず、不安や弱音をすべて受け止めてもらえる(コーチングされる)という絶対的な安心感の土台の上で与えられる重圧。これが、人をダイヤモンドに変える「正しいプレッシャー」なのです。
まとめ:最強の組織(ブルーロック)を作る方法

もしあなたが、会社の従業員や部下の才能を引き出し、最強の組織を作りたいと本気で思っているなら。 やるべきことは以下の3つです。
- 守られた安全な環境(すべてを話せる信頼関係)を作る。
- その上で、今の実力では届かないハードな課題(プレッシャー)を与える。
- 部下の状態をよく観察し、心が折れる前に丁寧にコーチング(ガス抜き)を行う。
【具体例】実際の職場でどうやってプレッシャーをかけるのか?
たとえば営業チームなら、「絶対に無理なノルマ」を押し付けるのではなく、「今の実力の1.2倍頑張れば、ギリギリ届くかもしれない目標(プレッシャー)」を与えます。
そして、ただ目標を投げて放置するのではなく、週に1回は必ず1on1(個別面談)の時間を取ります。 そこで「なんで売れないんだ!」と詰めるのではなく、「今、何が一番不安?」「どこでつまずいている?」と、失敗を絶対に責めない姿勢で部下の本音(ガス)を吐き出させます。この「安全な関係性」と「高いハードル」のセットが、部下の眠っていた才能を強制的に引き出すのです。
ただの仲良しグループではなく、一人ひとりが自分の天才性(エゴと強み)を自覚し、ダイヤモンドのように輝く組織。 そんな天才たちが揃った強固な組織は、コロナのような外的要因やちょっとした不況がきても、絶対に傾くことはありません。
まずはあなた自身が、今の生ぬるい環境から抜け出し、自分にプレッシャーをかける環境へと飛び込んでみてください。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
西田貴大
P.S. 本文でもお伝えした通り、人を極限まで成長させるには「強烈なプレッシャー」と「正しいコーチング」の両輪が絶対に必要です。 (※信頼関係やコーチングのスキルがないまま、部下を千尋の谷に突き落として組織が崩壊しても、僕は一切責任を負えません 笑)
「ウチの会社もブルーロックみたいに、社員の才能が爆発する組織にしたい!」
「自分自身の隠れた天才性を引き出して、ビジネスを次のステージへ進めたい!」
もしあなたがそう本気で望むなら、僕が実際に受けたブレア・シンガー流のトレーニング環境をこっそり紹介することもできますので、興味があれば個別にお問い合わせください。
また、「部下を育てる前に、そもそも自社のビジネスモデル(売上の構造)に行き詰まりを感じている」という経営者の方に向けて、現在『マーケティング・ボトルネック診断』を無料で公開しています。
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