弱者の傷の舐め合いはNG!ジョイントベンチャー(コラボ)の残酷な失敗例と3つの鉄則

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From:西田貴大

数年前のことですが、僕の地元(香川県の西讃エリア)にも、コロナ禍の苦境を乗り越えるために、ついにUber Eatsのような宅配サービスが現れました。

といっても、大手の参入ではありません。 厳しい状況に立たされた地元の「タクシー会社」と「複数のレストラン」が組むことによって始まった、企業同士のコラボレーション(ジョイントベンチャー)です。

大手のサービスが進出してきていない地方では、こういう試みは本当に助かります。飲食店を救いたいという想いも素晴らしいですよね。

しかし……送られてきた加盟店のチラシを見て、僕は少しがっかりしてしまいました。

目次

なぜ、僕は地元のコラボを無視して「ピザ」を頼んだのか?

チラシを眺めながら「今日はどこの新しいお店を開拓しようか」とワクワクしていたのですが、載っているのは地元で有名な「大きなお店」や、すでに行ったことのあるお店ばかり。

(筋トレをしている身として、主にたんぱく質が摂れる肉多めの弁当が欲しかったのですが、惹かれるものがありませんでした……)

「本当に今困っている『小さな飲食店』を仲間に入れないでどうするの?」
「広告を出す予算がある企業しか参加できない、タクシー会社の利己的なシステムになってない?」

そんな風に冷めてしまい、結局僕がその日頼んだのは、近所に新しく進出してきたドミノ・ピザでした(笑)。

苦境に立たされた企業同士が助け合うのは、素晴らしいことです。 しかし、このエピソードには、ジョイントベンチャー(他社との提携)で絶対にやってはいけない「失敗の典型例」が隠されています。

集客できない者同士が組んでも「ゼロ」は「ゼロ」

スモールビジネスの経営者が、他社とコラボレーションをする際に陥る最も危険な罠。 それは、「集客できない会社と、集客できない会社が組んでしまうこと」です。

厳しい言い方をしますが、それはただの「弱者同士の傷の舐め合い」です。 0に0を何度掛け合わせても、答えは0のまま。誰も集客できず、なにも生み出すことなく終わってしまいます。

では、他社の力を借りて爆発的な売上をあげるジョイントベンチャーを成功させるには、どうすればいいのか? 以下の「3つの鉄則」を必ず守ってください。

鉄則1:お互いの「違う強み」を掛け合わせる

企業同士が組む絶対条件は、「お互いの欠けている部分を補完し合うこと」です。

たとえば、「集客力(顧客リスト)は大量にあるが、売る商品がないA社」と、「商品力は圧倒的だが、集客力がないB社」が組む。 このように、お互いの強みと弱みがパズルのピースのようにカチッとハマる組み方でなければ、相乗効果(レバレッジ)はまったく発揮されません。

鉄則2:「顧客への価値提供」を中心にパートナーシップを組む

企業同士が組むとき、社長同士の会議で真っ先に話題になるのが「出た利益をどう分けるか?」「手数料はいくらか?」というお金の話です。

しかし、お客さんを置き去りにして「自分たちの儲け(大人の事情)」を中心に組んだコラボは必ず失敗します。僕が地元の宅配チラシを見てピザを頼んでしまったように、お客さんは「企業側の利己的な都合」を敏感に察知して離れていきます。

ピーター・ドラッカーも『マーケティングは、顧客から始まる』と言っているように、「この2社が組むことで、お客さんにどんな最高の価値(驚き)を提供できるか?」を第一に考えてください。

鉄則3:フロントエンドの利益はパートナーに「総取り」させる

これが一番重要であり、多くの経営者ができないことです。

ジョイントベンチャーの専門用語で、顧客リストを持っている側を「ホスト」、そこに商品を提供する側を「ベネフィシャリー(恩恵を受ける者)」と呼びます。

もしあなたが商品を提供する側(ベネフィシャリー)なら、一緒に組んで販売する最初の商品の利益は、リストを提供してくれたホスト側に大部分(あるいは全額)を渡してください。

「えっ、自社の商品なのに利益を渡すの?」と思うかもしれません。 しかし、力関係において圧倒的に強いのは、商品を持っている側ではなく「お客さんとの信頼関係(リスト)を持っている側」なのです。

だからこそ、コラボを持ちかけるときに「一緒に組んで儲けませんか?」なんていう、下心丸出しの営業(お願い)をしてはいけません。

「いつも御社をご利用されている大切なお客さんに、うちの〇〇(商品)を無料でプレゼントさせてくれませんか?」という、相手(ホスト)にとって断る理由がない圧倒的なオファーを提案するのです。

あなたは目先の利益を相手に譲る代わりに、「あなたの商品を一度体験してくれたお客さんのリスト(連絡先)」を手に入れます。コラボで販売する商品は「フロントエンド(集客商品)」と完全に割り切り、後日そのお客さんに対して自社の「バックエンド(本命の収益商品)」を販売して、しっかりと利益を回収する。

顧客生涯価値(LTV)とセールスファネルの構造を理解していれば、最初の利益をパートナーに総取りさせてでも、組む価値があることがハッキリと分かるはずです。

まとめ:ジョイントベンチャーは「構造」で勝つ

誰かと組むということは、自社のリソースを使わずに一気にビジネスを飛躍させる、マーケティングにおいて最も強力なチャンスです。

  1. 傷の舐め合いをやめ、「違う強み」を掛け合わせる。
  2. 利益の分配ではなく、「顧客への価値」を中心にする。
  3. フロントエンドの利益は譲り、バックエンドで回収する仕組みを作る。

必ずこの3つを意識して、お互い(そしてお客さん)が最高にハッピーになる提携を提案してみてくださいね。

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

西田貴大


P.S. 本文の「鉄則3」でお伝えした通り、ジョイントベンチャーを成功させるためには、「フロントエンドで集客し、バックエンドで利益を出す」というビジネスのファネル(導線)が自社に構築されていることが大前提です。

「売ったら売りっぱなし」の構造のまま他社と組んでも、ただ商品を安売りして相手に利益を吸い取られるだけで終わってしまいます。

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