小さな店舗ビジネスが12年間売れ続ける秘訣!服屋さんに学ぶ「引き算のマーケティング」とリピーター戦略

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From:西田貴大

先日、日本が誇る伝説のパンクバンドHi-STANDARDのドキュメンタリー映画『SOUNDS LIKE SHIT』を観てきました。

バンド結成から活動休止、不仲になった真相、そして活動再開までの経緯がすごく赤裸々に語られた、本当に素晴らしい作品でした。インタビューの合間に入る楽曲の歌詞が、その時々の彼らの状況や感情と見事にリンクしていて、グイグイと映画に引き込まれてしまいましたね。

そして映画を観終わった後、いつもお世話になっている行きつけの服屋さんが「12周年」を迎えたということで、お花を買ってサプライズでお祝いに行ってきました。

突然の突撃にたいへん喜んでいただき、オーナーさんと共通の趣味である音楽やアートの話で盛り上がっていたのですが……そこからなぜかビジネスの話になり、「お店が12年も続いている秘訣」を教えていただくことになりました。

この話が、店舗ビジネスのマーケティングやリピーター戦略において非常に本質的で学びが深かったので、今回はそれをあなたにシェアしようと思います。

目次

決して安くはない商品を「高い」と感じさせずに売る仕組み

まず、いろいろお話を聞いた中で僕が一番感心したのが、「商品の見せ方(ブランディング)」の構造です。

僕自身、そのお店の雰囲気や店員さんとの適度な距離感が大好きで常連になったのですが、実はそれ、最初からそういうふうにお客さんが感じるように、緻密に作りこまれていたんです。

オーナーさんも言っていたのですが、そのお店で扱っている服は「決して安くはない」価格帯です。かといって、誰もが知る超高級ハイブランドほど高くもない。

この「微妙な価格帯」の商品を、お客さんに抵抗なく買ってもらい、LTV(顧客生涯価値:一人の人が一生の間に買ってくれる金額)を高めるためにオーナーさんが考え出したやり方。それは……

『あえて崩す』

という手法でした。

完璧を捨てて「親しみやすさ」を演出するリピーター戦略

「あえて崩す」とは、具体的にどういうことなのでしょうか?

このお店では、ブログでオーナーさん自身がモデルとなり、新しく入荷した商品を使ったコーディネートを発信しています。そのコーディネートの仕方が、他のアパレルショップとは少し変わっているのです。

オーナーさんはこう言っていました。

「カッコ良く見せることは、いくらでもできる。でも、それをやってしまうと『手の届かない商品』のように感じられてしまう。だから、誰でもマネできるようにほどよく崩して『親しみやすさ』を感じられるようにしているんだよ(ブランド側からすれば、やめて欲しいことかもしれないけどね)」

店内のレイアウトも同じです。あえて綺麗過ぎないように崩して、ほどよい「ガチャガチャ感」を演出しているとのことでした。

これを聞いて、僕はものすごく感心させられました。 なぜなら、僕がこれまで学んできたマーケティングの王道は、「高い商品を、よりプレミアム感を出して、その高さに納得して買ってもらう」という見せ方だったからです。

しかし、あえて完璧な見せ方を捨てて親しみやすさを生み出し、「高いブランドだという心理的ハードルをなくす」というこのアプローチは、お客さんとの距離感を縮める上で非常に強力な武器になります。

「なんか気になる」違和感を作り出すディスプレイの構造

あまり具体的に言うとお店の迷惑になるかもしれないので詳細は伏せますが、店内のアクセサリーや小物類の配置にも、巧妙な仕掛けがありました。

ただ綺麗に並べるのではなく、普通のお店なら「ここにあるはず」という定位置からあえて外して置いたりして、ちょっとした『違和感』を作り出しているのです。

すると、お客さんは無意識に「ん?これ、なんか気になるな…」と感じて、自然と商品を手に取ってしまいます。

実はこれ、心理学的にも非常に理にかなっています。 人は商品を実際に手に取ると、「保有効果(すでに自分のものだと錯覚し、手放したくなくなる心理)」が働き、購買意欲が跳ね上がるからです。

そして、お客さんが商品を手に取ってくれれば、接客時にごく自然に話しかけるキッカケが生まれます。

僕はこのお店の「適度にほったらかしておいてくれる距離感」が好きだったのですが、それも偶然ではなく、「お客さんが求めている一番いいタイミング(違和感に惹かれて商品を手に取ったとき)」を計算して声をかけていたのです。

すべては、お客さんに居心地の良さを感じてもらい、自然と商品を買いたくなる「構造」として設計されていました。

自分のビジネスに「あえて崩す」構造を取り入れる方法

さて、ここからが一番重要なお話です。 この服屋さんの戦略は、アパレルや店舗ビジネスに限らず、すべてのビジネスに応用できる不変の原理原則です。

マーケティングというと、どうしても「完璧なランディングページ」や「隙のない綺麗なオファー」を作ろうとしてしまいがちですよね。しかし、完璧すぎるものは、時としてお客さんとの間に見えない「壁」を作ってしまいます。

では、これをあなたのビジネスに置き換えるとどうなるでしょうか?

たとえば、あなたがコンサルタントやコーチ、士業などのビジネスをしているなら。 SNSやブログの発信で「専門家としての完璧で偉そうな姿」ばかりをアピールするのではなく、あえてちょっとした「過去の失敗談」や「人間味(隙)」を見せてみる。すると、お客さんは親近感を抱き、「この人になら相談しやすそう」と一気にハードルが下がります。

美容室や整体院などの店舗ビジネスなら。 モデルルームのように一切の生活感がない無機質な空間にするのではなく、スタッフの個人的な趣味のアイテムや、手書きの少しゆるいポップをあえて少しだけ配置してみる。それだけで、初めて来たお客さんの緊張がフッと解けたりします。

まとめ:あなたのビジネスは「計算された隙」を作れているか?

この服屋さんでは、「あえて崩す親しみやすさ」や、「違和感を与えて手に取らせる方法」を取り入れてから、お店の売上が明らかに変わったそうです。

あなたのビジネスでも、あえて少し崩して親しみやすさを出したり、ちょっとした違和感(フック)を作って興味を惹きつけるような仕組みを取り入れられないか、ぜひ一度考えてみてくださいね。

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

西田貴大


P.S. 本文でお伝えした「あえて違和感を感じる仕掛けを作って興味を持ってもらう」という手法、実は僕が大好きな椎名林檎さんの楽曲との共通点を感じました。

林檎姐さんの楽曲は、あえて変拍子(リズムの崩し)を入れることで、聴き手に「なぜかすごく耳に残って気になる」という強力な仕掛けが施されていたりします。

ビジネスも音楽も、ただ綺麗なだけでは人の心は動きません。「あえての違和感」や「計算された隙」という構造があって初めて、お客さんは熱狂してくれます。

ただ、ここで一つ、マーケティングのプロとして注意点があります。 この「あえて崩す」という高度なテクニックは、そもそものビジネスの土台(構造)がしっかりと機能しているからこそ成り立つものです。

土台がグラグラな状態で適当に崩してしまえば、ただの「だらしない、売れないビジネス」になってしまいます。

もしあなたが「いろいろ工夫して発信しているのに、なぜかお客さんの反応が薄い…」「リピーターが増えず、売上をあげるのにいつも苦労している」と感じているなら、まずは客観的な視点でビジネスの土台を診断してみることをおすすめします。

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直感で質問に答えていくだけで、あなたが今すぐ対処すべき「本当の課題」と、次に打つべき具体的な一手が見えてくるはずです。

売れない理由を小手先のテクニックのせいにするのはもう終わりにして、ビジネスの構造そのものを強くしていきましょう。

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