From:西田貴大
「商品の良さを一生懸命伝えているのに、全く売れない…」
「広告のキャッチコピーを何度も書き直しているのに、反応がない…」
もしあなたが今、こんな悩みを抱えているなら、あなたに足りないのは「文章力(ライティングのテクニック)」ではありません。 お客さんの本当の悩みを理解する『リサーチ』が、圧倒的に不足しているのです。
実は、広告やセールスレターで商品が売れるかどうかは、文章を書く前の「リサーチの段階」で8割が決まります。
今日は、大企業がやるような無駄な市場調査ではなく、スモールビジネスが今すぐパソコン1台でできる、人間によるアナログリサーチとAIによるディープリサーチを組み合わせた「お客さんの頭の中を覗き見するハイブリッドリサーチ術」について、論理的に解説していきます。
売れない最大の原因は「売り手視点の妄想」

僕は毎週金曜日に本屋さんへ行き、雑誌や週刊誌の見出しを見て「人がどんな言葉に興味を惹かれるのか」をリサーチするのを習慣にしています。 週刊誌の見出しというのは、読み手の好奇心を強烈にそそるように作られているのですが、以前、ある見出しを見て「ん?」と強い違和感を覚えました。
それは、「認知症 かかったかな、と思ったらすぐやること」という見出しでした。
これの何が問題か分かりますか? 僕の祖母は生前、認知症を患っていました。家族は「そろそろヤバい」と気づいていましたが、当の本人は「自分が認知症かも?」なんて絶対に疑わなかったし、断固として認めなかったのです。
つまり、「かかったかな?」と冷静に思えている時点で、その人はおそらく正常です。 この見出しを書いた編集者は、本当の認知症患者やその予備軍の心理を全くリサーチしておらず、「こういうことで悩んでいるだろう」という売り手の勝手な妄想で言葉を作ってしまっているのです。当然、当事者がこの見出しを見て「記事を読もう(買おう)」とは思わないでしょう。
あなたが書いた広告コピーが売れないのも、これと全く同じ現象が起きています。お客さんの本当の痛みを知らず、会議室でウンウン唸ってひねり出した「妄想の悩み」には、誰もお金を払わないのです。
名言『顧客の頭のなかの会話に忍び込め』

伝説的なコピーライターであるロバート・コリアーは、こんな名言を残しています。
「顧客の頭のなかの会話に忍び込め」
お客さんが夜、ベッドの中で天井を見つめながら、一人でどんな会話(悩み)をしているのか。どんな最悪な未来を想像して冷や汗をかいているのか。 それを徹底的にリサーチして理解し、その「頭の中の言葉」をそのまま広告のキャッチコピーとして使ってあげること。そして、「その悩み、この商品で解決できますよ」と提案してあげること。
これが、モノが売れる正しいコピーライティングの構造です。 では、どうすればその「頭の中の会話」を覗き見ることができるのでしょうか?
スモールビジネスのリサーチに、何十万円もかかるアンケート調査は不要です。人間によるアナログなリサーチと、AIによるディープリサーチを組み合わせれば、お客さんの生々しい感情は無料で拾い集めることができます。
【実践】顧客の頭の中を覗き見する「人間×AI」のハイブリッドリサーチ

まずは、人間が泥臭く集める「一次情報(アナログリサーチ)」の3つの手順です。
1. Q&Aサイトで「生々しい感情」を拾う(人間)
Yahoo!知恵袋、教えて!goo、発言小町などのQ&Aサイトは、リサーチの宝庫です。 ここで見るべきは、「痩せたいです」という言葉ではなく、「娘の授業参観に、この体型で行くのが恥ずかしくて泣きたくなる」といった、感情が乗った生々しい言葉(悲鳴)をリサーチノートにコピー&ペーストして集めていきます。
2. Amazonの「低評価レビュー」から不満を見つける(人間)
競合商品のAmazonレビューで、「星1つ」や「星2つ」の低評価レビューだけを徹底的に読み込みます。 そこには、「既存の商品では解決できなかった不満や怒り」がこれでもかと書かれています。その不満を解決する商品をあなたが提案すれば、強烈に売れるようになります。
3. 既存のお客さんに「直接聴く(深掘りする)」(人間)
購入前のお客さんに、「買う直前、どんな最悪な未来を想像して一番不安でしたか?」と、購入前の「根源的な痛み」をどんどん深掘りして聴き出してください。
そしてここからが、現代最強のリサーチ技術、AIを使ったディープリサーチです。
4. AIの「プロンプト」に生の言葉を入れ、顧客心理をシミュレーションする
ChatGPTやGeminiなどのAIは、特定の人物像(ペルソナ)になりきって「頭の中の会話」をシミュレーションするのが非常に得意です。
しかし、ここで多くの人が「致命的なミス」を犯します。 「腰痛で悩んでいる人の悩みを教えて」と、自分の頭の中にある『妄想のペルソナ』をAIに丸投げしてしまうのです。これでは、冒頭でお話しした「認知症の的外れな見出し」と全く同じ、誰にも刺さらない薄っぺらい言葉しか返ってきません。
AIは魔法の箱ではなく、質の高い燃料(データ)を入れて初めて機能する機械です。 必ず、ステップ1〜3の人間によるリサーチで集めた「生々しい事実と生の言葉」を、そのままプロンプト(命令文)に組み込んでください。
▼コピペOK:ディープリサーチ用プロンプト例▼
あなたは、以下の特徴を持つペルソナになりきってください。
・40代、2人の子供を持つ女性
・腰痛に10年以上悩んでおり、色々な整体に通ったが治らず諦めかけている
・(※ここにQ&Aサイトで見つけた生の言葉を入れる)「娘の授業参観に、この体型で行くのが恥ずかしくて泣きたくなる」と本気で悩んでいる今日、朝起きる時に腰に激痛が走りました。
その時、あなたの頭の中で行われている「一人反省会(独り言)」を、生々しい感情表現で10個書き出してください。綺麗事ではなく、誰にも言えない本音の言葉にしてください。
これを実行すると、 「またこの痛みか、もう一生治らないのかな…」 「子供を抱っこしてあげられないのが、母親として情けない…」 「このまま歩けなくなったら、仕事はどうなるんだろう…」 といった、人間が何日もインタビューしなければ出てこないような、顧客の心の奥底にある「悲鳴(頭の中の会話)」が瞬時にあぶり出されます。
重要:AIの出力はあくまで「仮説」。必ず人間の声で検証せよ

AIによるリサーチは、瞬時に大量の心理的シミュレーションができるため非常に強力ですが、大きな落とし穴があります。 それは、AIがひねり出した言葉は、あくまでデータの統計に基づいた「最もらしい仮説(シミュレーション)」に過ぎないということです。たまに、AIは平気で「存在しない悩み」を妄想で作ることがあります(ハルシネーション)。
ですので、AIリサーチの結果をそのまま鵜呑みにして広告を書いてはいけません。
AIが吐き出した言葉の中から、「これは刺さりそうだ!」と思うものをいくつかピックアップし、それをステップ1〜3で集めた「本物の人間の声」と照らし合わせて検証(ファクトチェック)するのです。 AIが見つけた悩みと同じ不満が、Amazonのレビューにも書かれているか?既存のお客さんへのインタビューで、その言葉が出てきたか?
AIで「仮説」を瞬時に作り、人間の声で「検証」する。 この人間×AIのハイブリッド構造こそが、最短ルートでお客さんの心に突き刺さるキャッチコピーを生み出す不変の原理原則です。
まとめ:漁師のように考えるな、魚になれ
いかがだったでしょうか。
- 売れないのは文章力がないからではなく、売り手の「妄想」で書いているから。
- 人間が泥臭く集めた「生の声(一次情報)」をAIに学習させよ。
- AIにターゲットになりきってもらい、顧客の「頭の中の会話」を瞬時にシミュレーションせよ。
- AIのシミュレーション(仮説)を、必ず人間の声で検証(ファクトチェック)せよ。
「どうやって買わせようか」と売り手側(漁師)の視点で考えているうちは、商品は売れません。 人間とAIの力を合わせてお客さん(魚)の気持ちになり、どんな言葉(エサ)なら口を使いたくなるのかを徹底的にリサーチして理解すること。
ぜひ、パソコンの前に座って文章を書き始める前に、人間×AIのハイブリッドリサーチで、お客さんの頭の中を徹底的に覗き見してみてくださいね。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
西田貴大
P.S. 本文でお伝えした通り、広告や商品が売れるかどうかは「リサーチ(顧客の深い悩みの理解)」ができているかどうかで8割が決まります。
人間×AIのハイブリッドリサーチで、お客さんの「頭の中の会話」をあぶり出し、それを的確にキャッチコピーへと落とし込む。この「言葉の構造設計」こそがマーケティングの肝です。
しかし、「AIリサーチのやり方は分かったけれど、吐き出された膨大な言葉の中から、どれが自社商品の強みと合致するのか分からない」「そもそも、ターゲット設定自体が間違っている気がする」と手が止まってしまう経営者が非常に多いのも事実です。 それは、どれだけ最新のAIを使いこなして戦術(リサーチ)を極めても、ビジネスの根幹となる「利益を生み出す構造(戦略)」が間違っていれば、ただ間違った方向に猛スピードで走っているだけになってしまうからです。
現在、あなたのビジネスがなぜ「お客さんの心に刺さらない」状態になっているのか? その隠れた構造の欠陥を論理的にあぶり出す『マーケティング・ボトルネック診断』を無料で公開しています。
反応のない広告に無駄なお金を垂れ流し続けてしまう前に、まずは自社のメッセージが「お客さんの頭の中の会話」とズレていないか、客観的にチェックしてみてください。
> 『マーケティング・ボトルネック診断』を受けてみる
https://madmarketing.jp/lp/diagnosis


コメント