年商3400億のホームセンター「コメリ」に学ぶ!強者を出し抜く5つのマーケティング戦略

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From:西田貴大

先日、録りためていたビジネス系番組『カンブリア宮殿』を見ていて、思わずノートを取り出し、一言一句を必死にメモしてしまった企業があります。 (テレビを一時停止しながら文字起こしをするの、めちゃくちゃ時間がかかるんですよね……苦笑)

その企業とは、全国に1,200店舗を展開し、とんでもない右肩上がりで年商3400億円を叩き出しているホームセンター業界のNo.1異端児『コメリ』です。

番組を見ていて、コメリの捧(ささげ)社長が語る言葉の端々に、スモールビジネスの経営者が絶対に知っておくべき「マーケティングの原理原則」「弱者が大企業に勝つための構造」がギッシリと詰まっていました。

今回は、僕が膨大な時間をかけてメモした内容から、あなたのビジネスに今日から使える「5つの強烈な教え」を厳選してシェアします。

目次

教え1:「売る側の理論」を捨て、「お客さんの言葉」を使う

新店舗のオープン前、コメリの社長は自ら広大な売り場を10時間も歩き回り、陳列を見直すそうです。 その視察中、サッシの値札に書いてあった『複層』や『アルミ樹脂複合』という言葉を見て、社長はこう指摘しました。

「分からないよこれ。“複層”って書いても一般のお客さんには伝わらない。これは“メーカーの理論(売る側の都合)”であって、我々がやらなきゃいけないのは“お客さんの理論”だよ!」

マーケティングやコピーライティングの世界でも、まったく同じことが言えます。 専門用語を並べ立てて「うちの技術はすごい!」と叫ぶのは売る側の勝手な理論です。お客さんが求めているのは「で、結局私の生活はどう良くなるの?」ということだけ。常に「小学5年生でもわかる言葉(お客さんのロジック)」に翻訳して伝えることが、すべての基本です。

教え2:「何でも屋」をやめ、自社の強みに一点突破する

コメリは、他のジャンルの商品を切り捨てることはあっても、「金物と園芸(農業用品)」だけは絶対に他社に譲らず、徹底的に日本一を目指すという信条を持っています。

これに関して、社長はものすごく本質的な名言を残しています。

「“何でもできる”というのは、“何もできない”のと同じだと思うんです」

多くのスモールビジネスは、お客さんを取りこぼすのが怖くて「あれもできます、これもできます」とメニューを増やし、中途半端な何でも屋になって大手に潰されます。 「うちはこれしかできません。でも、これに関しては絶対にどこにも負けません」と強みを一点に絞り込む(特化する)こと。これがマーケティングの鉄則です。

「ターゲットを絞ると売上が減る」という強烈な勘違い

「強みを一つに絞れ」と言うと、必ず「そんなことをしたら、他のお客さんが逃げて売上が減ってしまいます!」と怯える経営者がいます。

でも、逆です。 スモールビジネスにおいて、ターゲットやメニューを広げて「誰にでも合いますよ」と言うことは、「誰にとっても一番じゃない(=結局誰にも買われない)」ということです。

たとえば、あなたが心臓の病気になったとき、「内科も外科も皮膚科も診れます」という町の診療所と、「心臓外科の専門医です」という病院、どちらに行きたいですか? 当然、後者ですよね。

1万人に薄く「便利だな」と思われることより、たった100人の「まさに私が探していたのはこれだ!」という熱狂的なお客さんを独占すること。これが結果的に、最も確実でスピーディーに売上をあげる構造なのです。

教え3:競合が手を出さない「面倒なこと」にこそ価値がある

金物や園芸(農業用品)は、サイズもバラバラで流通させるのが非常に大変なジャンルだそうです。だからこそ、他の大型ホームセンターはあまり手を出したがらない。そこについて社長はこう語っています。

「待っているお客さんが多いのに、流通させるのが大変。それが一般的な考え方です。でも、大変でお客さんが困っているなら、自分たちが努力してその“大変さ”を克服すればいいだけの話なんで」

さらに、インタビュアーの村上龍さんが「言うのは簡単ですが、すごく難しいことでは?」と聞いたときの返しが秀逸でした。

「“楽に販売できる”とか“楽に流通できる”商売なんて、結局みんながやりますから(価値がないんです)」

まさにその通り! 誰もがやりたがる「楽なこと」は一瞬で価格競争になります。ライバルが「面倒くさい」と避ける泥臭い部分にこそ、高い利益と圧倒的な信頼(価値)が眠っているのです。

教え4:大手が入れない「小さな市場(ニッチ)」で圧倒的1位になる

一般的な大型ホームセンターは、周辺に3〜5万人の人口がいないと成り立たないと言われています。 しかしコメリは、あらゆる手段で無駄をなくし、「たった1万人の人口(小商圏)」でも利益が出るローコスト体制を構築しました。

ライバルが出店できない田舎の小さな商圏にスポーンと出店し、その地域の農家さんが喉から手が出るほど欲しい農業用品をズラリと並べる。

  • 山梨県の店舗なら:見渡す限りの「柿関連グッズ(干し柿の縄など)」
  • 茨城県の店舗なら:周囲の農家に向けた「ビニールハウス関連グッズ」
  • 東京の店舗なら:マンション住人向けの「音が出ないDIYグッズ」

このように、誰も見向きもしない小さな市場(ニッチ)を見つけ、そこに向けて完璧にローカライズ(最適化)して圧倒的1位になる。これが弱者の基本戦略です。

教え5:異業種の成功パターンを「徹底的にパクる(TTP)」

コメリのすごいところは、重い資材や土を買うお客さんのために、車に乗ったまま積み込める「ドライブスルー」を作ってしまったことです。

ちなみに、ドライブスルーの元祖はファストフード店ではなく「銀行」だと言われています。 コメリのように、「まったく違う異業種でうまくいっているアイデアを、自分の業界に持ち込んで徹底的にパクる(TTP)」というのは、マーケティングにおいて最も早く、確実に結果が出るテクニックです。 (パクった側のファストフードやホームセンターに定着して、元祖の銀行からは消え去っているというのも面白い構造ですよね 笑)

【具体例】スモールビジネスが「コメリの戦略」を真似する方法

「コメリは大企業だからできるんでしょ」と思うかもしれませんが、この5つの教えは、規模が小さな会社にこそ強力に機能します。

たとえば、あなたが町の小さな「電気屋さん」なら、どう応用できるでしょうか?

家電量販店やネット通販(強者)と同じように「最新家電を安く売る(何でも屋)」という戦い方をすれば一瞬で潰れます。 そうではなく、「電球1個の交換から、ご高齢の方の自宅にすぐ飛んでいく(面倒なことをやる)」ことに特化し、「半径2kmのお年寄りの家(小さな市場)」に絞って徹底的に仲良くなる。

これが、コメリがやっている戦略をスモールビジネスに落とし込んだ「正しい戦い方(構造)」です。

【実践】あなたのビジネスで「勝てるニッチ」を見つける3つの質問

では、あなたのビジネスでコメリのような「大手が入れない市場」を見つけるにはどうすればいいのか? 以下の3つの質問に答えてみてください。

  1. 競合の大手が「めんどくさい」「効率が悪い」と切り捨てている業務は何か?
  2. 今いるお客さんが、商品そのもの以外で一番喜んでくれている「ちょっとした手間」は何か?
  3. その「手間」を喉から手が出るほど求めている人は、どんな層(あるいは地域)の人か?

大手が「AI」や「効率化」に走れば走るほど、その裏側には必ず「もっと泥臭く、人間に寄り添ってほしい」と願うお客さんの不満(空白の市場)が生まれます。そこを見つけ出し、特化することが弱者の正しい戦い方です。

まとめ:「顧客目線」をはき違えると、会社は一瞬で潰れる

最後に、コメリの先代会長が社長に口酸っぱく言っていたという教えを紹介します。

「数字(売上)は追うな。お客さんの役に立っているかどうかが、結果として“数字”になって出てくるだけだ」

データや売上ばかり見て、お客さんの「本当の痛み(悩み)」を見失うと、ビジネスは一瞬で崩壊します。 あなたも今回のコメリの話を参考に、自分のビジネスが「本当の意味での顧客目線」になれているか、もう一度考えてみてくださいね。 (そう偉そうに言いながら、僕自身も結構できてないなと反省させられることが多いですが……苦笑)

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

西田貴大


P.S. 本文の「教え2」でお伝えした通り、スモールビジネスが生き残るためには「何でも屋」を卒業し、自社の強みを一つに絞り込む(コンセプトを尖らせる)ことが絶対に必要です。

しかし、自分一人でビジネスをしていると「自分のお客さんは誰なのか?」「うちの本当の強み(競合がやりたがらない面倒なこと)は何なのか?」という視点がどうしてもブレてしまいます。

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いくつかの質問に直感で答えていくだけで、あなたが今すぐ対処すべき「本当の課題」と、大企業にも負けない強固なビジネス構造を作るための具体的な一手が見えてくるはずです。

誰にでもいい顔をして忙しく働き続ける労働地獄はもう終わりにして、あなたを本当に必要としてくれるお客さんだけが集まる仕組みを作っていきましょう。

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