From:西田貴大
「新規のお客さんは来るのに、なぜかリピートしてもらえない…」
「商品やサービスには絶対の自信があるのに、熱狂的なファンが育たない…」
もしあなたがそんな悩みを抱えているなら、あなたはお客さんに対する「ある重要な数値」のコントロールに失敗している可能性が非常に高いです。
今日は、僕が最近ネット通販で体験したちょっとした出来事から、Amazonが唯一恐れたと言われる伝説の企業「ザッポス」も実践している、顧客満足度を高めて熱狂的なリピート客を生み出す「不変の原理原則」についてお話しします。
海外からの荷物が「予定より早く届いた」ときの感情

つい先日、いつも筋トレ用のサプリメントを買うときに利用している、アメリカの通販サイト『iHerb(アイハーブ)』でプロテインを注文しました。
アメリカから空輸され、税関を通って手元に来るため、いつもは到着までに結構な日数がかかります。 しかし今回は、事前にサイトで予告されていた到着予定日よりも「3日も早く」手元に届いたのです。
「えっ?だから何?」と思われるかもしれませんが、少しだけ僕の話にお付き合いください。 この「ネットで頼んだ荷物が予定より早く着いた」という、一見しょーもない日常の出来事の中に、マーケティングにおける極めて重要な構造が隠されているのです。
もしこれが逆で、「1週間で届く」と言われていた荷物が、2週間経っても届かなかったらどうでしょうか? 「遅いなぁ…」「どうなってるんだ?クレームを入れてやろうか」と、強烈な不満や怒りを感じますよね。
しかし今回は、事前の予定よりもずっと早く届きました。 そのとき、僕は「おっ、もう届いたのか!ラッキー!」と、無意識のうちに少し嬉しい気持ちになり、その通販サイトに対する満足度がポンッと上がったのです。
顧客満足度の正体は「実績 - 事前期待値」である

なぜ、ただ荷物が届いただけなのに、不満を持ったり、嬉しくなったりするのでしょうか。 それは、お客さんの心の中にある**「事前の期待値」**を上回ったか、下回ったかという違いによるものです。
マーケティングの世界には、顧客満足度を表す残酷なほどシンプルな方程式があります。 それは、「顧客満足度 = 実際に受け取った価値(実績) - 事前に抱いていた期待値」というものです。
アメリカの靴の通販会社で、『ザッポス・ドットコム』という有名な企業があります。 彼らは優良顧客に対して、「通常は1週間で届ける予定のところを、サプライズで翌日に届ける」という手法をよく使います。
お客さんは「1週間後に届く」と想定(期待)しているのに、翌日いきなり商品が手元に届くのです。 この圧倒的な「期待値超え」を体験したお客さんは、「ワオ!」と強烈に感動し、ザッポスの熱狂的なファンになって「靴は絶対にザッポスで買う」とリピートし続けるようになります。
この「ワオ!」を生み出すサービスによって、ザッポスはあの絶対王者である『Amazon』が唯一恐れる企業にまで成長しました。(※のちにAmazonの買収提案に合意し、現在は傘下に入っています)
リピーターが離れる理由:新規集客の焦りが「期待値」をバグらせる

さて、ここからが一番重要な話です。 ザッポスのように、お客さんを感動させてリピートを増やすにはどうすればいいでしょうか?
「ザッポスみたいな大企業だから、特別なサプライズができるんだよ。うちにはそんな資金はない」と考えるかもしれませんが、お金をかける必要は1円もありません。 一番構造的で簡単な方法は、『事前の期待値をコントロールする(上げすぎない)こと』です。
新規集客や目先の売上を作ることに必死になっているスモールビジネスの経営者ほど、広告やセールスの段階で「絶対にすぐ結果が出ます!」「業界最高峰のクオリティです!」「何でもやります!」と、お客さんの事前期待値を自ら過剰に吊り上げてしまいます。
期待値をパンパンに膨らませた状態でお客さんを獲得しても、その後提供するサービスが「普通」であれば、引き算をした結果の満足度はマイナスになります。「期待外れだった」と失望され、二度とリピートされることはありません。自ら上げたハードルに引っかかって自爆しているのです。
【具体例】「期待値を下げたら新規が取れない」という罠の抜け道
ここまで聞いて、「でも、期待値を下げる(弱気な約束をする)と、大げさなことを言っている競合にお客さんを取られてしまう!」と怖くなったかもしれません。
ここで間違えてはいけないのは、「期待値をコントロールすること=商品の魅力を隠す、弱気なオファーをすること」ではないということです。無理な約束(オーバートーク)をやめ、自分のコントロール下で「ギャップ」を作る仕掛けを用意するのです。
たとえば、あなたがホームページ制作の仕事をしているとします。
- × 自爆するパターン: 競合に負けまいと「2週間で完璧なサイトを作ります!」と無理な約束(過剰な期待値)をして、結局ギリギリ2週間かかってしまい、修正の余裕もなく納品する。(満足度はゼロかマイナス)
- ◎ 感動されるパターン: 「1ヶ月お時間をいただきますが、絶対に納得のいく土台を作ります」と確実な約束(適切な期待値)で受注し、実際には「3週間」で質の高い初稿をサプライズ提出する。(満足度はプラス)
嘘をついて期待値を盛る必要はありません。 事前の約束(納期や効果)は確実にできるラインに設定し、実際のサービス(納品の早さ、ちょっとしたおまけのアドバイスなど)で、こっそり相手の期待値を超えるのです。
まとめ:期待値をコントロールし、結果で圧倒せよ

いかがだったでしょうか。
- 顧客満足度は「実際に受け取った価値 - 事前期待値」で決まる。
- 新規集客の焦りから、過剰な広告やオーバートークで「期待値」を吊り上げてはいけない。
- 事前の約束は控えめにし、実際のサービス(結果)で圧倒的なサプライズを提供せよ。
これは「アンダープロミス・オーバーデリバー(約束は少なく、提供は多く)」と呼ばれる、ビジネスにおける不変の原理原則です。
ちょっとしたことですが、こうやって事前期待値をコントロールし、結果で期待を超える構造を作ることができれば、「次も絶対にあなたにお願いしたい!」という熱狂的なリピート客は必然的に増えていきます。
ぜひ、あなたのビジネスでも『事前期待値のコントロール』を取り入れてみてくださいね。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
西田貴大
P.S. 本文でお伝えした通り、ビジネスを安定して拡大させるためには、過剰な広告で新規客を煽るのではなく、「事前期待値」をコントロールしてリピートを生み出す構造を作ることが不可欠です。
しかし、「どこまで期待値を下げていいのか、さじ加減が分からない」「そもそも自社のサービスの『実際の価値』がどこにあるのか客観的に見えていない」と悩む経営者が非常に多いのも事実です。 それは、経営者自身がビジネスの内部にどっぷりと浸かり、お客さん目線での「期待と結果のギャップ」を把握できなくなっているからです。
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新規集客に無駄な広告費を垂れ流し続ける前に、まずは自社の「期待値のコントロール」が構造的に崩れていないか、客観的にチェックしてみてください。
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