誰もがやってしまう「安売り」という価格戦略の致命的な問題点と、唯一の例外

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From:西田貴大

年末のこと、ちょっと買い忘れたものがあって、車で近くのディスカウントドラッグストアに寄りました。 駐車場に車を止め、自動ドアを抜けて店に入ると……店の壁にはデカデカと、

「365日 毎日安い!」

という文字が掲げられていました。 マーケティングの専門家である僕は、「安売りなんてするもんじゃないんだよなぁ……」と心の中でつぶやきながら、目的の商品を手に取ってレジに向かいました。

すると、そこには衝撃の文字が……。

「1月1日 店休日」

……嘘やん! 365日の初日から嘘やん!! 2日からの時点で!?それ「364日」やんか!! (もしかして、うるう年だけ営業するシステム……?)

あんなにデカデカと書いておいて、それはないわ〜……と、心の中で激しくツッコミを入れました(笑)。

と、まぁそんなツッコミは置いておいて。 今回僕が伝えたいのは、「そういうボケで笑いを取ろうとするな!」ということではなく(笑)、ビジネスにおいて『安売り(割引)は絶対にすべきではない』という不変の原理原則についてです。

目次

売上があがっても会社が潰れる「割引の恐ろしい計算式」

なぜ、安売りをしてはいけないのか? 「安くすれば、たくさん売れて売上があがるからいいじゃないか」と思うかもしれません。

たしかに、安売りをすれば一時的に売上は増えるでしょう。 しかし、商品1個あたりの『粗利(手元に残る利益)』は確実に減っています。粗利が減るということは、家賃や従業員の給料といった必要経費を払うためのお金(ビジネスを動かすためのガソリン)がなくなるということです。

「競合他社よりも安く!」と価格競争をしている人は、だいたいこの「ガソリンが減っている」という事実を忘れています。

これがどれほど恐ろしいことか、簡単な数字で証明しましょう。

仮に、2万円の商品を売っているとします。 原価が1万円で、粗利(利益)は1万円です。

これを、「2割引(1万6,000円)」で安売りするキャンペーンをやったとします。 さて、あなたの手元に残る粗利は、何割引きになるでしょうか? 「価格を2割引にしたんだから、利益も2割引じゃないの?」と思った方は、本当に危険です。

【2割引したときの残酷な計算式】 売価 16,000円 - 原価 10,000円 = 粗利 6,000円

お気づきでしょうか。 もともと1万円あった粗利が6,000円になったということは、利益は「4割引き(40%減)」になっているのです。 2割引のつもりが、実際の儲けは倍の4割も吹き飛んでいる。帳簿上、これは大惨事です。

割引きなしで商品を1個売っていたときの利益(1万円)を稼ぐためには、安売りをした場合、商品を「ほぼ2個」売らなければなりません。

あなたは、商品を2割引にしただけで、お客さんを今の2倍の数、集める自信がありますか? おそらく、相当難しいはずです。結果的に、売れば売るほど自分の首を絞める労働地獄に陥ってしまうのです。

安売りが引き寄せる「見えないコスト(客層の悪化)」

さらに、安売りという価格戦略には、もう一つの(そして最大の)問題点があります。 それは、安売りは「質の低いお客さん」を引き寄せてしまうということです。

少し言い方は悪いですが、「安さ」だけを理由に集まってくるお客さんは、マインドも安く、理不尽なクレームを言ったり、いくつもの問題を起こしたりする傾向があります。対応に追われる従業員のストレスも限界を迎えます。

逆に、高級なお店や、高価格のサービスを利用するお客さんはどうでしょうか? いくら想像してみても、店員に怒鳴り散らしてクレームをつけているイメージはないですよね。

これは僕自身、様々なビジネスセミナーに参加してきてはっきりと分かるのですが、参加費1万円のセミナーに来る人と、30万円のセミナーに来る人とでは、明らかに「お客さんの質」が違います。高いお金を払う人ほど、学ぼうという意識が高く、人としての礼儀もしっかりしています。

余計なストレスを避け、あなた自身と従業員を守るためにも、ビジネスはできるだけ「高単価路線」で戦っていくのが賢明なのです。

【例外】唯一、あなたが安売りをしていい条件とは?

ここまで「安売りは絶対にやってはダメだ」と言ってきましたが、実はビジネスの構造上、例外的に安売りをしていいケースが1つだけあります。

それは、お客さんに初めてお金を払ってもらうためのお試し商品、つまり『フロントエンド(集客商品)』の場合だけです。

フロントエンドの目的は、利益を出すことではなく、「できるだけたくさんの人にお客さんになってもらうこと(リストを集めること)」です。だから、ここは極端な安売りをしても問題ありません。

その代わり、必ず条件があります。 それは、ちゃんとその後にお客さんとの関係性を築き、本当に売りたい高単価の『バックエンド(収益商品)』で、しっかりと利益を回収できる構造ができていることです。

バックエンドで確実に利益が出ると分かっている(計算できている)のであれば、極端な話、最初のフロントエンドは「無料」で配っても大丈夫なのです。

まとめましょう。 理由なき安売りは、会社のガソリンを奪い、客層を悪化させるだけの「死への特急券」です。安売りをするなら、必ずバックエンドに繋がる戦略(構造)を持ったうえで行ってくださいね。

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

西田貴大


P.S. 本文でもお伝えした通り、「安くすれば売れるだろう」という安易な値引きは、利益が4割も吹き飛ぶ恐ろしいワナです。

安売りをしていいのは、後ろに強力な「バックエンド(本命の高単価商品)」が控えている場合だけです。しかし、多くのスモールビジネスは、この「フロントエンド」と「バックエンド」の切り分け(売上の構造)ができておらず、すべての商品を中途半端に安売りして疲弊してしまっています。

現在、あなたのビジネスにこういった構造の欠陥(利益が残らないボトルネック)がないかを論理的にあぶり出す『マーケティング・ボトルネック診断』を無料で公開しています。

いくつかの質問に直感で答えていくだけで、あなたが今すぐ対処すべき「本当の課題」と、安売り競争から抜け出すための具体的な一手が見えてくるはずです。

利益を削って忙しく働き続ける労働地獄はもう終わりにして、高単価で質の良いお客さんだけが集まる強固なビジネス構造を作っていきましょう。

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