マーケティングオートメーション(MA)でできること。専門家が明かす本物の事例と残酷な現実

  • URLをコピーしました!

From:西田貴大

ここ最近、海外のマーケティング講座をむさぼるように受講しています。

というのも、やはり日本のマーケティングと比べて、海外の方が圧倒的に進んでいて学びが大きいんですよね。日本にはまだ入ってきていない最新のテスト結果や事例がバンバン出てくるので、非常に参考になります。

実は僕、海外のMAツールの会社から正式に認定を受けた「マーケティングオートメーション(以下、MA)の専門家」でもあるのですが、海外の講座を受けていると「本物のMAはここまで進化しているのか!」と驚かされることばかりです。

そこで今回の記事では、僕が海外の講座で学んだ中でも特に「これは面白い!」と唸った、お客さんの心理(熱量)をコントロールする事例と、本物のMAが何をしているのかをシェアしていこうと思います。

少し専門的で高度な話も出てきますが、「最先端のマーケティングってこんな世界なんだな」と知っておくだけでもビジネスの視点が大きく変わるはずです。

【本記事でお伝えする「本物のMAでできること」の結論】

  • 全員に同じメールを送る「エセMA」からの脱却
  • 顧客の行動(メール開封や動画視聴)をAIが分析し、セールスルートを自動分岐
  • 顧客の「熱量(期待値)」がピークに達した瞬間を狙い撃ちにするアプローチ

では、この「熱量」とは一体どういうことなのか?

目次

クイズ!旅行する人の「幸福度」が一番高いのはいつ?

マーケティングを自動化する上で一番大切なのは、システムの知識ではなく「人間の心理を理解すること」です。

僕が気になった海外の研究で、「旅行に行く人の幸福度(熱量)は、いったいどの段階で一番高くなるか?」というものがありました。

候補は以下の3つです。せっかくなので、クイズ形式で考えてみましょう。 さて、あなたはこの中で、一体どの段階でお客さんの幸福度や熱量がピークを迎えると思いますか?

  1. 旅行に行く直前
  2. 旅行の真っ最中
  3. 旅行から帰ってきたとき

・ ・ ・

正解は……

「1. 旅行に行く直前」です!

意外に思いませんでしたか? 実はお客さんの感情というものは、最初に旅行を申し込んだ段階からどんどん上がり始め、「明日出発だ!」という直前にピークを迎えます。 そして、いざ旅行が始まると、そこからはじわじわと下がっていき、全体で見ると弧を描いたキレイな山なりの波形になるのです。

本物のMAは「熱量の波」に合わせてアプローチを分岐させる

では、この「直前がピークになる」という人間の心理の波形を、マーケティングにどう活用すればいいのでしょうか?

実はここが、本物のマーケティングオートメーションの腕の見せ所なのです。

日本で「MA」というと、単にメルマガやLINEに登録させて、あらかじめ決めた文章を1日目、2日目…と全員に同じ順番で自動配信するだけの仕組み(ステップ配信)だと思っている人が多いですが、それは間違いです。

本物のMAは、お客さんの行動データを分析し、この「熱量が高まるベストなタイミング」を見極めて、一人ひとりに合わせてアプローチのルートを自動で分岐させていきます。

たとえば、MAツールを正しく使うとこんな動きをします。

  • 【顧客A】メルマガに登録したが、全くメールを開かないし、買うそぶりもない。 → 今回はセールスを行わず、しばらく様子を見る(見込みがないならリストから自動で消去)。
  • 【顧客B】メルマガを読んでいてポイントも貯まっており、特定の商品のブログ記事を熟読した。 → AIが「今、熱量が高まっている!」と判断し、その人の興味にドンピシャな商品のプロモーションを自動で開始する。
  • 【顧客C】すぐにでも購入しそうなほど見込み度が高い行動をとった。 → 即座に特別なオファーのメールを送る(あるいは、営業担当者に「今すぐ電話しろ」と自動でアラートを出す)。

このように、メールを開封したか、どのリンクをクリックしたか、動画をどこまで見たか……といった行動から「いま、このお客さんの熱量はピークに達しているか?」を探り当て、その人に最適なタイミングとやり方でセールスを行うのが、本来のマーケティングオートメーションなのです。

お客さんの「期待値」を極限まで高める海外の秀逸な事例

「商品が手元に届く直前が、一番熱量(幸福度)が高い」 この心理の波形をうまくビジネスに活用しているのが、Amazonです。

Amazonで買い物をすると、購入後に「発送されました」「お近くの配達店に到着しました」「配達中です」と、荷物の現在地を細かく追いかけることができますよね。 あれは単なる親切心ではなく、お客さんに「まだか、まだか」と期待させることで、手元に届く直前の熱量をどんどん高めているのです。そして、届いた箱を開封した瞬間に熱量はピークを迎えます。(余談ですが、この熱量が最高のタイミングで箱の中にチラシを入れておくと、次の売上が大きく跳ね上がります)

さらに、海外のマーケティング事例で非常に面白いのが「ドミノ・ピザ」がやっている仕掛けです。(この話、おそらく日本初公開だと思います)

海外のドミノ・ピザでは、ネットで注文を受けると、画面にあるアニメーションが流れるようになっています。 それは、「お客さんが注文したピザが、現在どの段階にいるか」を表示するアニメーションです。

「いま、生地に具材を乗せているんだな」

「おっ、オーブンに入っていったぞ!」

「焼きあがってオーブンから出てきた!」

ピザが焼きあがるまでの状態をリアルタイムで見せることで、「もうすぐ家にやってくる!」とお客さんの期待感(熱量)を最高潮まで引き上げます。 そして、その熱量がピークに達した状態でアツアツのピザが届くから、満足度が爆発的に高くなる仕組みなのです。

熱量の低下を防ぎ、「最高の口コミ」を自動で刈り取る

ドミノ・ピザの仕組みを知ったとき、僕も「これはすごい!」と驚愕しました。 しかし、MAの専門家として欲を言うなら、ここに「本物のマーケティングオートメーション」を組み込むことで、さらに完璧な仕組みが完成します。

先ほど、「熱量はピークを迎えた後、弧を描くように下がっていく」とお伝えしましたよね。 この熱量が下がるのを防ぎ、高い状態を維持させるために活躍するのがMAツールです。

商品が届いた(あるいはサービスを提供した)絶妙なタイミングで、MAが自動的にフォローのメッセージを送ります。 「お味はどうでしたか?」 「本日はありがとうございました。あなたの選択は間違っていませんよ」 そうやって正解だったと再認識させてあげることで、熱量の下降を抑え、リピートに繋げやすくするのです。

そして、戦略的に見て絶対に外せない「最強のアクション」があります。

それは、お客さんの熱量がピークの状態で『お客様の声をもらう』ことです。

これはもう言わずもがなですが、商品を使ってすぐの「熱量が高く、満足している状態」の方が、絶対に感想を書いてくれやすいですよね。 ブレア・シンガーの『セールスとはエネルギーである』という言葉の通り、熱量がピークのときに書かれた感想は、読む人を惹きつける「エネルギーの高い、売れるお客様の声」になります。

期待値を極限まで高めてピークで商品を届け、絶妙なタイミングでフォローを入れ、エネルギーに満ちたお客様の声を刈り取る。 さらに、Apple製品の開封動画のように、感動をSNSでシェアしたくなる仕掛けを組み込んでおく。

この一連の「熱量コントロール」を、お客さん一人ひとりの行動に合わせて全自動でやってくれるのが、進化した最新のマーケティングオートメーションの本当の力なのです。

世界のトップマーケターが絶賛した「MAの設計図」

本物のマーケティングオートメーション(MA)が、いかに高度にお客さんの心理をコントロールしているか、少しだけ世界観が伝わったでしょうか?

少し自慢のように聞こえるかもしれませんが、僕が持てる力をすべて注ぎ込んで「最上級のオートメーションの設計図」を作ったときの話です。 それを見た国内外のトップマーケターたちから、「完璧すぎる」「クールだ」と驚愕され、名刺代わりに見せただけのつもりが「これ、そのまま作ってくれ!」と実案件になってしまい、頭から煙を出して構築したことがあります。

本物のMAは、それくらい緻密に顧客心理を計算し、これまで人が手作業でやっていた面倒なタスクを全自動化してしまう、極めて「精巧な仕組み」なのです。

残酷な現実。9割の会社に「DX」も「MA」も必要ない

世間では「これからはDX化だ!」「MAを導入しろ!」と騒がれていますよね。僕のところにも構築の依頼がたくさん来ます。

……が、実はその依頼、ほとんどすべてお断りしています。 僕が構築を引き受けるのは、信頼できるパートナーからの紹介か、一部の「マーケティング超上級者」の会社だけです。

なぜなら、9割の会社が、そもそも「DXやMAが必要なレベルに全く達していない」からです。

MAツールは、あくまであなたの頭の中にある「マーケティングの設計図(導線)」を忠実に、かつ超高速で実行してくれるロボットにすぎません。 「誰に、何を、どう売るか」「お客さんの熱量がどこでピークになるか」という基礎的な導線すらできていない企業が、流行りに乗って最新のシステムを導入しても、絶対に使いこなせません。(中級者レベルの人が僕の設計図を見ても、ちんぷんかんぷんだと思います)

それどころか、手動でも売れない状態のビジネスに自動化ツールを入れると、「売れないという失敗が全自動で大量生産されるだけ」という最悪の結果になります。

まとめ:最新テクノロジーより「古典的な原則」を学べ

いかがだったでしょうか。 MAの専門家である僕が言うのもなんですが、使いこなせない最新技術は「無いのと同じ」です。

最新のテクノロジーを求めてさまようよりも、ジェイ・エイブラハムやダン・ケネディといった「マーケティングの巨人」たちが提唱してきた、長く受け継がれる「原則」を学び、手動でも確実に売れる導線を作ることの方が、よっぽどあなたのビジネスを救ってくれます。

あなたが今やるべきなのは、高額なツールを契約することではありません。 まずは、「あなたの商品を買うお客さんは、一体どの段階で熱量(期待感)のピークを迎えるのか?」を真剣に考えること。

そして、その状態をできるだけ高く引き上げ、一番熱いタイミングでお客様の声を刈り取る「売れる設計図」を、アナログでもいいので描いてみてくださいね。

(難しく考える必要はありません。まずは紙とペンを用意して、「お客さんがあなたを知ってから、商品を買って使い終わるまで」の間に、どのタイミングでテンション(熱量)が上がり下がりするか、波線のグラフを描いてみるだけでも、大きな発見があるはずです!)

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

西田貴大


P.S. あなたのビジネスの「設計図」、間違っていませんか?

本文でお伝えした通り、どんなに優れたツール(仕組み)を導入しても、元の設計図が間違っていればビジネスは絶対にうまくいきません。

「良かれと思ってやっているアプローチが、実はお客さんの熱量を下げていた」
「一番美味しいタイミングを見逃して、的外れなタイミングでセールスをしてしまっている」

こういうことは、自分一人でビジネスをやっていると本当によく起こります。 自分自身が船を漕ぐのに必死で、客観的に「どこで水が漏れているのか(どこがボトルネックになっているのか)」を見つけることができないからです。

現在、あなたのビジネスの成長を止め、無駄な労力を奪っている「本当の欠陥」はどこにあるのか?

自社のマーケティングの現状を客観的に見つめ直し、今すぐ対処すべき課題を論理的にあぶり出す『マーケティング・ボトルネック診断』を無料で公開しています。

高額なツールに手を出して後悔する前に、まずは自社のビジネスに潜む「見えないブレーキ」がどこにあるのか、客観的にチェックしてみてくださいね。

> 『マーケティング・ボトルネック診断』を受けてみる
https://madmarketing.jp/lp/diagnosis

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次