M-1で垣間見た売れる広告コピーでよく使われる共感を生むストーリー

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From:西田貴大

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ついつい休憩時間に見てしまった
M-1グランプリのアナザーストーリー

昨年末の話なんですが・・・

なんとなく息抜きに
たまたまテレビを点けたところ、
M-1アナザーストーリー
っていうのをやっていました。

僕は、あまり
テレビを見ないとは言っても、

M-1グランプリは、
毎年欠かさず見ているので、
(といっても、録画して
早回しでの視聴ですが・・・)

M-1グランプリ出場者が
どんな背景を持って、
決勝戦に出場しているのか?に
とても興味をそそられたので、
休憩時間を延長して見てみました。

優勝したマヂカルラブリーのストーリーが
映画の脚本のように素晴らしかった・・・

で、番組では
決勝戦の漫才の登場順に
そこに至るまでの背景を
紹介していってたんですが・・・

やっぱり、
一番、マーケッター兼
セールスコピーライターとして、

偶然にも、こんなにもうまく
脚本家が書いたような逆転の
ストーリーが構成できているのは、
「素晴らしい!」の一言に尽きる。

そう感じたのは
優勝したマヂカルラブリーですよ!

観客を一気に味方に引き入れた
ボコボコに叩きのめされてからの大逆転スト-リー

3年前?のM-1で
審査員の上沼恵美子さんに
ボロクソに言われて
最下位に終わり・・・

(たしかにあれは、
個人的にも面白くなかった)

そこから毎年、
敗者復活の発表時の
復活戦会場からの中継で、

「恵美ちゃ~ん♪
待っててね~!!」

と、猛アピールするも
本人には届かず・・・
(完全に忘れていたみたい)

その惨敗から苦節3年にして
やっと決勝の舞台に返り咲き、

いざ、決勝の舞台での
登場の時の紹介VTRで
当時のことを振り返られた時点で、

もう完全に、そのストーリーによって
会場に居る人を引き付けただけでなく、
ずっとM-1を見ている方や
周りの人すべてを味方につけましたよね。

昔の事件を逆手に取った禁じ手のようなつかみを使い
一気にお客さんの心を掴んで離さなかった

そして、完全に
味方が大半のホームの空気感が
出来上がっている中で、

本人は、舞台上にせり上がってくる
台の上で土下座姿で登場し、

自己紹介では、
「絶対に笑わせたい人がいる男です」
というつかみ(荒技)で、

見事に周りを巻き込んで
聴衆を味方につけていました。

正直、僕はこれを見ていて、
「このやり方は、
反則だわ~(笑)」
って思いましたね。

んで、正直1本目のネタ自体は、
僕の好みではなかったものの
高得点を出し2位通過。

最終決戦進出を果たします。
(あっ、この後のアナザーストーリーは、
仕事に戻ったので、全然見てないです)

ついに3年前の雪辱を果たし、
上沼さんとの和解に成功!

そして迎えた最終決戦!

決勝戦3位通過の
『見取り図』から
漫才は始まり、

2位の
『マヂカルラブリー』、

1位通過の
『おいでやすこが』
と続いていったんですが・・・

個人的には、想定外の
1本目のネタがあまり好きではなかった
マヂカルラブリーの『つり革』という
ネタで大笑いしてしまいまして、

(『見取り図』は、
いつも通りのネタを持ってきて
爆発力にかけていたかなぁ・・・
という印象と、

『おいでやすこが』は、
変にくどかったのもあり、
1本目のネタほどの爆発力が
なかった印象・・・)

これはもう
マヂカルラブリーの優勝かなぁ
という感じで審査の行方を
みていました。

そして、運命の結果発表・・・

なんと、ふたを開けてみると、
めちゃめちゃ接戦でしたが・・・

なんとか
マヂカルラブリーが優勝!

そして、上沼さんから
「3年前、ごめんね」という言葉も
いただくことになりました。

このストーリーの構成は、映画や
コピーライティング業界でよく使われる
スターストーリーソリューション
というストーリーの型と同じ!

この話、どうです?・・・

ものすごく
引き込まれるストーリーだと
思いませんか?

じつはこれ・・・

本当に偶然の産物なんですが、
映画やコピーライティングの業界で
よく使われている、

ストーリーのテンプレートと
まったく同じ構成なんです!
(『スターストーリーソリューション』
っていうヒット映画の典型的な型です)

映画『ロッキー』はまさに
この構成の通りにストーリーが展開されている!

映画『ロッキー』なんて
まさにこの構成じゃないですか?

落ちぶれていたロッキーが復活したり、
ボコボコにされた相手に
再戦して勝ったりね。

(ちなみにシルベスター・スタローンの
ロッキーがヒットするまでの人生も
まったく同じストーリー展開です。
つまり、ロッキー = スタローン
なんですよね(彼の脚本ですし))

このストーリー構成を一躍有名にした
コピーライティングの伝説に残る
爆発的に売れた大ヒット広告『ピアノコピー』とは

んで、この構成で有名な広告が
ジョン・ケープルズの
通称『ピアノコピー』

「私がピアノの前に座ったとき
彼らは笑った・・・
でも、弾き始めると・・・」

ってやつですね。

見出しのあとは、
このように続きます。

アーサーはちょうど「ロザリー」を
弾いたところだった。
部屋は、拍手で沸き返っていた。

これは私のデビューを飾る
ドラマティックな瞬間だと確信した。

友人すべての驚愕を前にして、
私は自身たっぷりに、
ピアノに向かって歩を進め、
その前に座った。

「ジャックは一芝居
打つつもりじゃないのか」
とくすくす笑ったものがいた。

聴衆も笑った。

彼らは私が
一音も弾けないと思っていた。

「彼は本当にピアノが弾けるの?」と、
ある少女がアーサーに向かって
言っているのが聞こえた。

アーサーは、
「神に賭けてもいいが、
彼は弾けないよ」と、叫んだ。

「彼は人生で一音だって
弾いたことがないんだ・・・・・・
でも、見てみろよ。
恰好はさまになって
きているじゃないか。」

嘲笑のなか、
シルクのハンカチを取り出し、
ピアノの鍵盤の埃を軽くはらった。

そしてちょうど、
パデレフスキという
ピアニストが劇場でやったのを
誰かから物まねしたのと同じように、
立ち上がって、ピアノの椅子を
4分の1回転させた。

聴衆の後ろの方から
「あれはいったい何のマネだ?」
という声が聞こえた。

「おもしろいじゃないか!」
と呼応する声があがり、
聴衆一同、笑いの渦に巻き込まれた。

ピアノを弾き始めると

聴衆は水を打ったように静まり返った。

笑いは魔法のように
彼らの口から消え去った。

リストの不朽の名作「愛の夢」の
一小節目を弾いた。

聴衆が急ぎで
息を呑むのが聞こえてきた。

私の友人は息ももらさず、
引きこまれていた。

ピアノを弾き続け、
その間は周囲の人間の存在を
忘れていた。

時間も場所も、
息ももらさぬ聴衆のことも
忘れていた。

自分の住む現実世界が
次第に薄れて――

ぼんやりとしてきて、
現実のものでは
なくなったように思えた。

音楽だけが聞こえた。

音楽と幻想だけがあった。

かつて偉大な作曲家が呼び覚ました、
美しくて、変化に富み、
風の中にただよう雲や、
ただよう月の光の幻想だった。

偉大な作曲家が
私に話しかけているように思えた――
音楽を通して語りかけているように――
言葉ではなく
音で語っているようだった。

文章ではなく
この上なく素晴らしい
メロディーを通して。

完全なる勝利!

突然の拍手の嵐で部屋は沸きかえり
「愛の夢」の最後の部分は
かき消されていた。

私は興奮した聴衆に囲まれていた。

友人がどれほど興奮していたか!
ある男性は私と握手をし――
熱狂的になって私の背中をたたいた。

誰もが喜びの声を上げ、
矢継ぎ早に質問してきた・・・・・・。

ジョン・ケープルズ『ピアノコピー』

という感じで話が進んでいき、

「どこで習ったの?」「先生は誰?」
という質問に答える形で、
本題であるピアノの通信講座の
宣伝に切り替わっていきます。

コピーライティング初心者でもマネできる!
爆発的に売れる広告コピーの
ストーリーテンプレートがコチラ

まぁ、さすがに
いきなりこんな秀逸な広告を
書けるわけがありませんが・・・

このストーリーの型である

周りにバカにされていた状況を描写

バカにしていた人たちの
人気者になる状況を描写

人気者になれたのは
商品・サービスのおかげ

というテンプレートを見本にして、

あなたの商品・サービスを
紹介する広告を作ってみてください!

ストーリーを使うと、
売り込み臭が少なくなるので、
特に新規顧客の獲得に
かなりの効果を発揮しますよ!

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

西田貴大

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